いじめは絶対になくならない!その理由と対策 相談窓口も紹介

「いじめ」は絶対になくなりません。

「いじめをなくそう」と言っている人もいるでしょうが、そんなのは夢物語です。

何故「いじめ」はなくならないのか?その理由は簡単です。

そして理由が簡単だからこそ、絶対になくならないんです。

その理由と、そして一番重要な、いじめへの対策を解説します。

この記事を読むのに必要な時間は約 9 分です。

「いじめ」は肯定されるようなものではない

まず初めに言っておきたいのが、わたしは「いじめ」を肯定しているわけではないということです。

「肯定」しているわけじゃなく現実的に「なくならない」と言っているのです。

重要なポイントですので、話の導入としてぜひ理解していただきたい部分です。

そもそも「いじめ」の定義が難しい

「いじめ」ってどういうものか説明できますか?

私にはできません。

この定義説明の難しさが、「いじめ」がなくならない最大の理由なのです。

一つの指針として、政府の見解を見てみましょう。

日本政府による定義

平成18年以前の日本文部科学省の定義では「自分より弱い者に対して一方的に、身体的・心理的な攻撃を継続的に加え、相手が深刻な苦痛を感じているもの」とされていた[12]。2006年(平成18年)度文部科学省による調査[13]において、いじめの新定義として「当該児童生徒が、一定の人間関係のある者から、心理的、物理的な攻撃を受けたことにより、精神的な苦痛を感じているもの」とされ、起こった場所は学校の内外を問わない、個々の行為が『いじめ』に当たるか否かの判断は表面的・形式的に行うことなく、いじめられた児童生徒の立場に立って行うものとする、とされた[12]。また、具体的ないじめの種類に「パソコン・携帯電話での中傷」「悪口」などが追加された。いじめの件数についても「発生件数」から「認知件数」に変更された。

いじめ防止対策推進法によれば、「いじめ」とは、「児童等に対して、当該児童等が在籍する学校に在籍している等当該児童等と一定の人的関係にある他の児童等が行う心理的又は物理的な影響を与える行為(インターネットを通じて行われるものを含む。)であって、当該行為の対象となった児童等が心身の苦痛を感じているものをいう」(第2条1項)。

参照:wikipedia

要約すると、「対象が心身の苦痛を感じたら『いじめ』」ということです。

……。

範囲広すぎぃいいいいいい!!!!!

なんか「ハラスメント」に通じるものがありますね…。

ひとまず、これを元に何故「いじめ」がなくならないのかを解説します。

身体的いじめについて

これに関しては、理論上なくすことは可能です。ただし現実的になくなるかというと話は別です。

世の中で暴力事件や殺人事件がなくならないのと理由は同じです。

現実的に可能なのは「法による抑制」だけです。

つまり「いじめ」も「法による抑制」は可能なんです。

しかし、校内で起きていることや、子供同士で起きていることに関して、法的処置を取らないケースが多過ぎます。

これでは、「法による抑制」ができず、無法地帯と化すわけです。

大人社会でも暴力や殺人に「法による抑制」がない状態であれば、増えるでしょう。それと同じです。

子供同士であろうがなんだろうが、身体的いじめに関しては法的処置を取ろう

この対策をせずに学校の責任にしたりする親って多いですよね。

「校内のことで気付かなかった」という意見もあるでしょうが、そんなのまともに子供と会話してて気付かない方がどうかしてますよ。

会話すら出来ていないなら、学校に責任押し付けるのも問題外です。

身体的いじめは、法的措置を取ろう

心理的いじめについて

これが一番難しい問題です。

何故なら極論を言えば、「誰からも嫌がられない」というのが不可能だからです。

例を出して説明します。

悪口を言う

初歩中の初歩ですね。しかし、これがやっかいですよ。

たとえば、「あの人は悪口ばかり言う」と、第三者が、悪口を言っている加害者を非難したとします。

すると、その加害者が非難されたことに対して「嫌だ」と感じることもあるでしょう。

つまり、間違ったことを指摘した結果、それが新たな被害者を生んでいる恐れがあるんです。

もしかすると、元々悪口を言っていた人も、たまたま被害者側の何かしらの落ち度を見つけてしまい、それをどうにかしてほしくて主張していただけなのかもしれません。

つまり自分を正義だと思って行動しているわけです。「いじめ」だと思ってないんです。

「いじめられる側にも責任はある」というのは、決していじめを肯定している言葉ではありません。

いじめを非難していることが、結果的にいじめの加害者をいじめているかもしれないという負のループ。

このことを理解するためにある言葉なのかもしれません。

人間は自分を正義だと思ったときに攻撃的になる

無視や冷たい態度を取る

では、「悪口を言う人」に悪口で返すのでなく、冷たい態度や無視で対抗したらどうなるでしょうか?

そうです。これも「いじめ」の加害者になってしまいます。

どうですか?段々難しくなってきましたよね。

普通に接する

では、「悪口を言ってくる人」と普通に接してみましょう。

そうなると、「悪口を言ってくる人」から悪口の同意を求められるケースが多いです。

そしてもちろん、悪口に同意してしまうと元々の被害者を一緒になっていじめていることになります。この流れは論外ですよね。

しかし、悪口に同意しないと、「悪口を言ってくる人」はだんだん腑に落ちなくなってくるでしょう。

誰からも嫌がられないのは不可能

以上のように、多角的に色んなケースを見てみると、「誰からも嫌がられない」というのは不可能であることがわかるでしょう。

これが、「いじめ」がなくならない最大の理由です。

いじめへの具体的な対策

今までの話で、「誰からも嫌がられない」ことが不可能であることはわかったと思います。

では、いじめられている側はどうすることもできないのでしょうか?

いえ、それは違います。解決策はいたってシンプルです。

「いじめ」という概念をなくして考えればいいんです。

人付き合いをしていると、嫌な人や関わりたくない人はたくさんいます。自分に対して理不尽に攻撃してくる人も多いです。

それを、いちいち「いじめ」と定義するから問題なんです。それはただの「悪口」「暴力」「嫌がらせ」です。

「いじめ」という大きくて定義が曖昧なものでカテゴライズするから、ややこしくなる

悪口を言われた

悪口に悪口で対抗しろとは絶対に言いません。

「理不尽な悪口」と本人が思うのであれば、それはただの「理不尽な悪口」なんです。

つまり、「理不尽な悪口」に腹を立てる必要も、ショックを受けたり悲しんだりする必要もないのです。

よく考えてみてください。理不尽でない悪口を言われた場合は、ショックですよね。

自分がわかっている自分の気にしている部分や落ち度。それを人からも指摘されてしまったのです。もちろんショックを受けます。

しかしそれは、どうにかして改善できる内容ではないですか?自分で何か行動を起こし、改善すれば済む話なんです。

たとえば、「風呂に入ってなくて臭い」とか「デブ」とかですね。

風呂に入ってなくて臭いのであれば、お風呂に入れば解決します。デブなのであれば、ダイエットをしましょう。

改善しないのであれば、それはあなたの中で「悪口を言われること」よりも「改善のために動くこと」が嫌だ、と選択しているだけの話です。

自分で選んだ選択肢ならば、気にしないでいいですよね。

それに極端な話ではありますが、誹謗中傷は立派な犯罪です。よっぽど自分のことを非難されて嫌な思いをするのであれば、相手を訴えてしまえば良いのです。

暴力

暴力、怖いですよね。これは、立派な刑事事件です。即通報でいいです。

報復が怖くて通報できない?報復されたら、また通報したらいいんですよ。

安心してください。すぐ通報するようなめんどくさい奴をいじめるなんてことないですよ。

黙っているからいじめやすい、そうやってターゲットは絞られていくんですよ。

嫌がらせ

明らかな犯罪である暴力や、悪口に比べると、通報や訴えるといった具体的な対策がないんですよね。

もうこれは逃げるしかないです。転校するなり不登校になるなりをするしかないです。

社会に出ても、似たような場面に遭遇することがあります。どうしようもない状況です。

そんな時は迷わず、逃げてください。

ブラック企業にいる人が「辞めたくても辞めさせてくれない」とよく言いますが、そんなことはありません。

辞められますよ。勇気を出してください。逃げてください。

いじめをなくすのではなく、いじめに対抗する手段を学べ

いくら「いじめはダメ」とか「いじめは悪いこと」と教えても何の意味もありません。

なんにも響きません。

いじめはダメ、なんていう価値観だけ教えて、いじめられた場合の対策・対抗手段を教えないと、取り返しのつかないことになってしまいます。

「いじめに耐える強さ」ではなく「いじめと戦う強さ」を育てることが、何よりも大事なことです。

全国のいじめ相談窓口

いじめには一人で対抗しなくてもいいんです。

頼れるところは充分に使いましょう。

学校や親が頼れなくても、相談できる場所はいっぱいあります。

文部科学省 24時間子どもSOSダイヤル

本人からの電話でも、クラスメイトからの電話でも受け付けてもらえる文部科学省の相談窓口です。

24時間なのがありがたいですね。

24時間SOSダイヤル

0120-0-78310

法務省 子どもの人権110番

法務省では、子どもの人権全般を扱っています。

親からの虐待の相談も可能です。

子どもの人権110番

0120-007-110

一部IP電話では、フリーダイヤルで繋がらないことがあります。その場合は、各局の普通電話(通話料有料)となります。各局の電話番号一覧

一般社団法人 日本いのちの電話連盟

自殺予防の相談窓口です。

電話だけでなく、インターネットによるメールでの相談窓口も用意されています。

インターネット相談

ネット相談の手順

ナビダイヤル

0570-783-556

フリーダイヤル

0120-783-556

フリーダイヤルは、毎月10日の午前8時から翌日の午前8時限定です。

都道府県警察の少年相談窓口

実は、警察でもいじめの相談に乗ってくれます。

いじめる側の行為が法的に問題ありそうな場合は、一番心強い味方になってくれます。

都道府県警察の少年相談窓口

各都道府県警察の少年相談窓口一覧

チャイルドライン

18際まで限定の相談窓口です。

ネット窓口も用意されています。

電話窓口

0120-99-7777

一部IP電話では、フリーダイヤルで繋がらないことがあります。その場合はチャット相談になります。

チャット相談窓口

チャット相談ページ

厚生労働省 全国児童相談所

110番のように、全国共通ダイヤルが用意されています。

緊急の場合は、助かりますね。

全国児童相談所 共通ダイヤル

189

全国児童相談所 一覧

厚生労働省 全国児童相談所一覧

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