洗濯槽の掃除、みなさんしていますか?
市販の洗濯槽用洗剤は、『酸素系漂白剤』と『塩素系漂白剤』の2種類がありますが、実はどちらか片方のみを使用するより、両方をうまく使う方が効果を最大限に発揮することができます。
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洗濯槽はカビだらけ?
普段目に付かない洗濯槽の掃除、 どのくらいの頻度でどのように行うのがベストなのかご存知ですか?
「まったくしていない」、「たまに洗濯機の槽洗浄機能で行っている」など、 人によって全然違うと思います。
「まったくしていない」人にとって、そもそも掃除が必要なのかすらわかりませんよね。
しかし、洗濯時に衣類に黒いカスのようなものが付着していたり、 何か洗剤とは違う臭いがしたりすることはないでしょうか。
黒いカスや臭いの原因は、そう、カビです。
そもそも洗濯槽は湿度的にカビに好まれる環境ですので、とてもカビが繁殖しやすい場所です。
衣類を綺麗にするはずの洗濯で、逆にカビが付着しているなんて、気持ちが悪いですよね。
では、快適な洗濯のためにはどのような掃除が必要なのでしょうか?
洗濯槽クリーナーでの掃除
洗濯槽の掃除用品として、「洗濯槽クリーナー」という便利な商品が販売されているので、使用したことがある人も多いのではないでしょうか。
実は、洗濯槽クリーナーは大きく分けて2種類あり、『塩素系漂白剤』と『酸素系漂白剤』があることをご存知でしょうか?
『塩素系漂白剤』は、花王から発売されている「ハイター」を代表として一般的に知られており、漂白力が非常に高いクリーナーですが、 『酸素系漂白剤』のことをご存知の方は比較的少ないのではないでしょうか。
前述したとおり、 私は『酸素系漂白剤』を非常におすすめしていますので、その理由を詳しく説明していきます。
酸素系漂白剤の効果
酸素系漂白剤は、「発泡」することにより、カビを剥がすことができます。
「槽洗浄」を頻繁に行っていない場合、洗濯槽にはカビがこびり付いているのですが、それを剥がしてくれる能力があります。
酸素系漂白剤の使い方
- 準備として、黒いカスをすくうためのネット(100均で売っているもので構いません)、お湯(40~50度くらい)を用意する。
※「お湯」は、お風呂の残り湯でもOKです。 - 洗濯機の「ほこり取りネット」を取り外す。
- 洗濯槽にお湯を溜める。
- 酸素系漂白剤を入れる。
※水10Lに対して、100gが目安。MAX水量47Lの洗濯機を使用している我が家では、 1袋500g入りのものを1度の洗浄で全部使用します。 - 5分ほど「洗い」モードでかき混ぜる。
※ここで、ある程度黒いカスが出ますので、ネットですくい取ります。 - 2~3時間放置した後、再度5分ほど「洗い」モードで回す。
※ここでも出てきた黒いカスをネットですくい取ります。 - 洗濯機にほこり取りネットを装着し、普通洗濯モードで洗濯機を回す。
※ここで黒いカスがまだ残っている場合、もう一度洗濯モードで空回ししてください。
洗浄後の注意と、まとめ
洗浄に「お湯」を使用する理由は、40~50度のお湯が一番『酸素系漂白剤』の発泡を促すからです。
もちろんお湯を準備できない場合は水でも洗浄は可能ですが、お湯を使用する場合と比べると、『酸素系漂白剤』の能力が多少落ちることもあります。
また、カビ取りが目的の『酸素系漂白剤』をですが、洗浄時にすべてのカビを流し切れていない場合、何度かは洗濯するたびに洗濯物に残っていたカビが付着することがありますので、カビの浮遊量等を見て、空回しの回数を調整してください。
こまめに掃除をされている方は、そもそも掃除の時点でそこまでのカビが出てこないため、繰り返しの空回しが必要ありません。
空回しの手間を省くには、なるべく1か月1回程度のこまめな掃除がオススメです。
さらに『酸素系漂白剤』をを使用したあとに『塩素系漂白剤』で除菌を行えば、カビの発生率を抑えられます。
だったら初めから『塩素系漂白剤』を使用すればいいじゃないか!!と思った方もいらっしゃるかもしれませんが、『酸素系漂白剤』をを使用しカビをすっきり落としてから、『塩素系漂白剤』で洗濯槽全体の除菌をした方が効果が高いです。
『酸素系漂白剤』だけでは、目に見えない「菌やカビの原因までは殺菌できていない」のです。
「殺菌」することによって、掃除後のカビの発生を抑えることができます。
まずは、『酸素系漂白剤』でこびり付いたカビを落としましょう。
酸素系と塩素系の違い
そもそも、 『酸素系漂白剤』と『塩素系漂白剤』の違いがわからない方も多いのではないでしょうか。
まずは、その2つの違いから説明していきます。
酸素系漂白剤
『酸素系漂白剤』の主成分は「過炭酸ナトリウム」です。 発泡することで、洗濯槽にこびりついたカビを「剥がして」落とします。
塩素系漂白剤
『塩素系漂白剤』の主成分は「次亜塩素酸ナトリウム」です。 殺菌力が非常に高く、汚れを「分解して溶かす」ように落とします。
このように、 『酸素系漂白剤』と『塩素系漂白剤』は、同じ漂白剤でもまったく効果の違うものなんです。
何故、酸素系漂白剤では不充分?
汚れを剥がして落とすのが得意な『酸素系漂白剤』ですが、 殺菌力は『塩素系漂白剤』と比べると、そこまで強くありません。
いくら目に見えるカビが落とせたとしても、 根本の「菌」が残ったままではまたすぐにカビが繁殖してしまいます。
掃除後の状態を例えるなら鎌で草を刈ったような状態でしょうか。 根元から断たないと効果は持続しません。
塩素系漂白剤は臭いがきつい
『酸素系漂白剤』とは違い、強い殺菌力を持っている『塩素系漂白剤』ですが、 代わりに「独特の臭い」を持っています。 私も苦手な臭いです・・・。
ただ、毎回の掃除で『塩素系漂白剤』を使う必要はありません。
一度、『酸素系漂白剤』で表面のカビをすっきり落とし、 そこに『塩素系漂白剤』を使用することで、ほとんどの菌を殺菌することができます。
その後は1~2か月ごとに『酸素系漂白剤』で洗浄するだけで問題ありません。
『塩素系漂白剤』での掃除は、半年に1回程で充分だと思います。 ちなみに、私は1年に1回程度しかしません。
同時に使えばいいのでは?
どうせ続けて使用するのであれば、一度に両方使って掃除を行えばいいのでは? と思った方もいるかと思いますが、両方の効果が薄まってしまいます。
それぞれの洗剤で別々に洗浄を行いましょう。
塩素系漂白剤は市販の洗濯槽クリーナーを使えばいい?
『塩素系漂白剤』は、 専用の洗濯槽クリーナーでも問題ありませんし、キッチンハイターやブリーチでも可能です。
どうしても臭いが我慢できない
どうしても『塩素系漂白剤』の独特な臭いが我慢できない方には、裏技があります。
それは、「酸性」のもので中和させる方法です。
『塩素系漂白剤』は「アルカリ性」ですので、 何か「酸性」のものがあれば、中和させることができます。
ただし、同時に使うのは絶対にNGです。 有毒なガスが発生してしまいます。 『塩素系漂白剤』の注意書きにもある通りです。
使うタイミングは、『塩素系漂白剤』をすすいで流した後です。
我が家はクエン酸を使用していますが、お酢やレモン汁で代用可能です。
『塩素系漂白剤』をすすいで流した後、 もう一度水を溜めて、そこに「酸性」のものを入れて、洗濯機を回しましょう。
これで、大体の臭いは取れます。