世界で一番高齢者の割合が多い国はどこでしょうか?
そうです。日本です。
このままだと日本は高齢者による高齢者の世の中になってしまいます。
そうなってしまったら、困るのは若者だけではありません。
日本という国そのものが危うい状況に陥ってしまいます。
今回は、日本とG7の人口ピラミッドの比較から、これからの日本について考察しました。
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日本の人口ピラミッド
まずは、日本の人口ピラミッドをご覧ください。
一見すると、そこまで問題ではないように思えますが、75~79歳の男性が2.4%なのに対して、15~19歳の男性が2.3%しかいません。
女性に至っては、80~84歳が2.4%で20~24歳までが2.3%です。
もちろん、人口ピラミッドという名前の由来の通り、健全な形は下の世代ほど多くなる形です。
でないと、人口は減っていく一方ですからね。
しかし、日本の人口ピラミッドは中ぶくれです。
これが、2045年ごろになると、明らかに高齢が目立つようになるわけです。
これが日本の人口ピラミッドが抱える問題です。
G7の人口ピラミッド
では、G7の他の国ではどうでしょうか?
アメリカ合衆国
まずは、アメリカから見ていきましょう。
パッと見は日本と似たように中ぶくれに見えるかもしれませんが、65歳以上の割合が、その年齢以下の割合を超えていません。
2045年ごろのデータを見ても、日本との違いが顕著です。
25年後でさえ、65歳以上の割合が、その年齢以下の割合を超えていません。
健全な人口ピラミッドと言えるでしょう。
フランスの人口ピラミッド
次はフランスの人口ピラミッドを見てみましょう。
アメリカよりも日本に近い形です。
45~59歳までの割合が多いですね。
2045年ごろはどうなっているでしょうか。
2020年では日本に近いように見えましたが、こうしてみると違いは明らかです。
若者世代が異常に少ない日本と違い、異常な高齢化社会にはならなそうですね。
イギリスの人口ピラミッド
続いてはイギリスの人口ピラミッドです。
50代が多いですね。後は、10代が少ないです。
しかし、14歳以下で盛り返しているので将来的には悪くならないでしょう。
2045年ごろを見てみましょう。
イギリスも日本と違い、異常な高齢化社会にはならなそうです。
ドイツの人口ピラミッド
よく日本と比較されがちなドイツですが、人口ピラミッドはどうなっているのでしょうか。
ドイツはかなり日本に近い形です。
これは2045年ごろも近くなりそうな気がします。
日本ほどではありませんが、明らかな高齢化社会となっています。
多い世代と少ない世代がはっきり分かれていますね。
比較されるだけあって、こういったところも日本とドイツは似ていることがわかりました。
イタリア
世界遺産の数ではトップを誇る歴史のある国であるイタリアの人口ピラミッドはどうでしょうか。
ん?これは日本よりも悪い気が…。いや、気のせいか。
日本と同様に、若い世代ほど尻すぼみになっていることがわかります。
2045年ごろを見てみましょう。
日本よりは尻すぼみの形がゆるやかですね。
とはいえ、高齢化社会には間違いないでしょう。
カナダ
世界的には日本よりも治安が良いとされる国のカナダですが、人口ピラミッドはどうでしょうか。
ん~。微妙な形ですが、悪くはないように見えます。
2045年ごろをみてみましょう。
いたって健全でした。
治安もいいし、賃金も高いし、カナダっていい国ですね。
高齢化社会の国の共通点
人口ピラミッドで高齢化社会であることが読み取れる、イタリア・ドイツ・日本には共通点があります。
それは、人口が減少傾向にあることです。
人口ピラミッドが健全である国は、人口が増え続けていきます。
日本は2060年には65歳以上の割合が40%になる
今のままでは、日本の人口割合が65歳以上だけで40%になるという時代がやってきます。
昔はドイツの方が高齢化率が高かったのですが、急激に出生率が下がった結果が今の日本の現状です。
時代背景と人口ピラミッドの関係
何故、このようなことになってしまったのかという点については、世代による出生率の変化が影響しています。
統計局ホームページにわかりやすい資料がありました。
1920年ごろは綺麗な人口ピラミッドだったのですが、急激に出生率が低下して今のような形になったことがわかります。
今の日本では出生率が上がっても手遅れ
実は、今の日本では出生率が上がっても、もう手遅れなんです。
というのも、今の子育て世代というのは既に人口が少ないんですね。
子育て世代の絶対数(母数)が少なければ、いくら出生率が上がったところで絶対的な出生数が足りません。
人口ピラミッドのリセットと出生率増加のセット
日本は長寿大国ですので、そもそも高齢者が長生きです。
高齢者の割合が減るには、早々に亡くなっていただく必要がありますが、そういうわけにもいきません。
こうなってくると、高齢者の以上に多い割合が徐々に減っていくのを待ちつつ、出生率を上げるしかありません。
気が遠くなりそうな年月がかかります。
早急に生産年齢の割合を増やす必要がある
昨今の日本では、高齢化社会での生産年齢の減少をすぐに解決しようとする政策が多いですね。
高齢者の再雇用、女性の積極登用、外国人労働者の受け入れはまさにそうです。
しかし、そのしわ寄せが若い世代にくるわけです。そうなると、出生率が下がります。
この負のループなわけです。
しかし、政府としては今すぐに結果を出す必要があるので、このような負のループが続いていくんです。
個人的には多夫多妻制も導入してもらいたい制度の一つですね。
はあちゅうさんとしみけんさんご夫婦のインタビュー記事が、面白かったです。
2018年7月に事実婚を発表し、2019年9月に長男が誕生した、はあちゅうとしみけん。活躍する業界もファン層も違う異色夫…
記事内では、性欲面での話が中心でしたが、それ以外のメリットが多夫多妻には存在します。
それは、また別の記事にしようと思います。
出生率を上げるための制度として、多夫多妻制も真面目に議論していかなければならない時代になっています。
とにかく子育て支援が最優先
外国人労働者の受け入れなんかよりも、子育て支援の方が重要です。
今はまだ、母国よりも好待遇だと感じる外国人労働者も多く存在するかもしれませんが、今のままだとそういった国も減ってくることでしょう。
そうなってから対策しても、もう手遅れです。
それよりも、日本人の子育て支援を充実させることにより、出生率を上げることが最優先です。
そこを間違えないようにしていただきたいものですね。
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